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【ジャムの法則(選択回避の法則)とは】選択肢が多すぎると選べない心理学

ジャムの法則(選択回避の法則)

ジャムの法則(選択回避の法則)

選択肢が多いと嬉しいと思いますか?実は、多すぎる選択肢は逆に決断を難しくさせることがあります。この記事では、心理学の「ジャムの法則」について解説し、日常生活やマーケティングにおける影響を探ります。

ライター:タイスケ|Taisuke
事業会社(日系および外資)でマーケティング歴10年以上。戦略立案など上流から広告やセールスライティングなどの下流までをワンストップで推進できることが強みです。豪州Bond大学でMBAを取得しており経営学にも精通しています。著者「マーケティング思考のセールスライティング基礎と定石」
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目次

ジャムの法則(選択回避の法則)とは

ジャムの法則とは、選択肢が多すぎると消費者が決断を下しにくくなるという心理学の原則です。これは「選択のパラドックス」「選択回避の法則」とも呼ばれ、選択肢が多いほど満足度が下がる現象を指します。

スーパーマーケットの実験の概要

この法則は、スーパーマーケットでの有名な実験に由来します。

1995年、コロンビア大学のシーナ・アイエンガー教授が行った実験で、アイエンガー教授は、アメリカのマーケットにジャムの試食ブースを作り、24種類のジャムと6種類のジャムを数時間ごとに入れ替えて提供しました。

結果、少ない選択肢の方が購入率が高かったのです。

選択肢が多すぎると選べない理由

多くの選択肢があると、消費者は最適な選択をしたいという圧力を感じます。これにより、選択に関する不安や後悔が増し、結果的に決断を下すことを避ける傾向があります。

日常生活での事例

日常生活では、レストランのメニューやオンラインショッピングでこの法則を目の当たりにします。選択肢が多すぎると、何を注文するか、何を買うか決めるのが難しくなります。

ジャムの法則を活用する一つの方法は、日常生活における選択プロセスの簡素化です。例えば、服装選びに時間がかかる人は、ワードローブをシンプルなカラーパレットに限定することで迅速な決断が可能になります。また、食事の計画では、週ごとに献立を決めておくことで、毎日の「何を食べるか」の選択肢を減らし、時間とエネルギーを節約できます。

マーケティングでの事例

ビジネスでは、この法則を理解し、商品やサービスの選択肢を適切に絞ることが重要です。顧客が容易に決断できるように、メニューや商品ラインナップをシンプルに保つことが効果的です。

製品ラインナップを見直し、顧客が選びやすいように限定されたオプションを提供するようにしましょう。このように、選択肢を適切に絞ることで、ストレスを減らし、効率的な決断をサポートします。

まとめ

ジャムの法則は、選択肢の量と決断のしやすさの関係を教えてくれます。選択肢を減らすことが、時には顧客の満足度を高め、良い決断を促すかもしれません。ビジネスや日常生活での意思決定において、この原則を念頭に置くことが有益です。