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【衝動買いの心理とは】マーケティングで衝動買いを促す方法

 衝動買いの心理とは

皆さんは、買い物に行ったときに、予定していなかった商品を買ってしまった経験はありませんか?そのように、予定していなかった商品を買ってしまうことを「衝動買い」といいます。衝動買いは、私たちの日常生活の中でよく見られる行動ですが、なぜ衝動買いしてしまうのでしょうか。また、衝動買いを促す方法にはどのようなものがあるのでしょうか。

本記事では、衝動買いの心理とは何か、計画購買と非計画購買の違い、衝動買いを促す方法について解説します。

ライター:タイスケ|Taisuke
事業会社(日系および外資)でマーケティング歴10年以上。戦略立案など上流から広告やセールスライティングなどの下流までをワンストップで推進できることが強みです。豪州Bond大学でMBAを取得しており経営学にも精通しています。著者「マーケティング思考のセールスライティング基礎と定石」
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目次

衝動買いとは?

衝動買いとは、あらかじめ購入する予定がなかった商品を、その場で買ってしまうことをいいます。衝動買いは、感情的な判断によって行われるため、冷静な判断で購入する「計画購買」とは対照的です。

衝動買いは、消費者の購買行動のうち、約80%を占めるといわれています。つまり、私たちの日常生活で行う買い物のほとんどは、衝動買いなのです。(参考:安田 貴志『絵でみるマーケティングのしくみ』

消費者の購買パターン

消費者の購買パターンは、大きく分けて「計画購買」と「非計画購買」の2つに分けられます。

計画購買

計画購買とは、あらかじめ購入する商品や金額を決めてから買い物に行くことをいいます。

例えば、「カレーを作るためににんじんとじゃがいもとカレーのルウを買いに行く」「好きな漫画の最新刊が今日出るので本屋さんに買いに行く」などの買い物は、計画購買の典型的な例です。

非計画購買

非計画購買とは、あらかじめ購入する商品や金額を決めずに買い物に行くことをいいます。欲しいものが見つかったとき、おしゃれをしたいとき、ストレス解消のために買い物をするときは、非計画購買の可能性が高くなります。

例えば「何気なく立ち寄ったお店で可愛いシャツを見つけてつい買ってしまった」「待ち時間に本屋に入ったら面白そうな本を見つけたので買った」これらは非計画購買、つまり「衝動買い」と言えます。

非計画購買を促す方法の事例

企業は、さまざまな方法で非計画購買を促しています。購買の80%を占めるのですから、ここへのアプローチがとても重要なわけです。以下では、具体的な事例をいくつか紹介します。ご自身のビジネスでも活用してみてください。

ECサイトで「おすすめ商品」を紹介

ECサイトでは、商品ページの下部などに「おすすめ商品」として、関連する商品や人気商品を紹介することがあります。この「おすすめ商品」は、消費者がまだ購入を検討していない商品を、目に触れさせることで非計画購買を促す効果があります。

ECサイトで「関連商品」を紹介

ECサイトでは、商品ページの下部などに「関連商品」として、同じカテゴリや使用目的の商品を紹介することがあります。この「関連商品」は、消費者が購入した商品に関連する商品を、一緒に購入させることで非計画購買を促す効果があります。

レジ近くに低額商品を陳列

これは店舗ビジネスの例ですが、レジ近くには、お菓子や雑貨などの低額商品が陳列されていることがよくあります。これらの商品は、ついつい買ってしまう「ついで買い」の典型です。

使用目的が近い商品を並べて陳列

スーパーマーケットなどで、調理器具と食材を同じコーナーに陳列していることがあります。これらの商品は、使用目的が近いため、一緒に購入する可能性が高くなります。

POP広告などで必要性を喚起

POP広告や店員の声かけなどで、商品の必要性を喚起することもあります。必要性を感じた人は、衝動買いをする可能性が高くなります。

お買い得感を強調(割引など)

割引やセールなどのお買い得感を強調する方法も、非計画購買を促す効果があります。お買い得感を感じた人は、ついつい買ってしまう傾向があります。

限定性を強調(本日限りなど)

「本日限り」や「数量限定」などの限定性を強調する方法も、非計画購買を促す効果があります。限定感を感じた人は、焦って買ってしまう傾向があります。

まとめ

衝動買いは、私たちの日常生活の中でよく見られる行動です。衝動買いは、感情的な判断によって行われるため、冷静な判断で購入する「計画購買」とは対照的です。人間は合理的な生き物ではありません。この心理をよく理解してマーケティングに活用することが重要です。